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2010年11月26日 (金)

瞳の奥の輝き

自分の拠点ランゲージセンターから出張で大手町へ。会社契約で、同じ会社の社員同士でグループレッスンを取っている方たちを教えました。

ビジネス街にあるランゲージセンターではよくある光景。

この日は証券会社の、自分よりも年下の若い生徒さん。23、25の男性二人で、大学と大学院を出たばかりで今年入社した同期だそうです。23歳の方は細身のまだ幼い顔つき。25歳の方はぽっちゃり系のまだ幼い顔つき。

最初はまあいつもの「この人ほんとに教えられんのか」的な視線を感じながらクラスを進めていきます。証券会社なら友達で働いている人が何人かいるし、証券会社に20年務めた後引退したばかりの生徒さんとよく授業をするので、だいぶ内部事情はわかります。そこで働くとどんな感じなのか。

証券会社の若手といったらキャリア公務員のように朝早くから日にちが変わるまで働き通しで給料はけっこうもらえるのに使う暇がなさそうだね、社会人なりたてで遊んでみたい盛りなのに仕事に慣れるのに必死でそれどころじゃないでしょう的な事をずばり言い当て、「そうなんすよ!!!もう・・・そうなんすよ!!!!」みたいなリアクションをもらい、それ以降はもう友達同士みたいな空気になりました。

するとおもしろいことになりました。

外国人同僚とのランチ中に、静かなので、自分が話したい話題の世間話を違和感なくスムーズに開始する、という方法を教え、練習し、実際にロールプレイでやってみたのですが・・・

(生徒さんは全部英語で話しています)

23歳細身:「ところでさ、福岡って行ったことある?」

25歳ぽっちゃり:「あー学生の頃に福岡に住んでたよ。なんで?」

23歳細身:「いやーおれ行ったことなくてさ、どんなかなと思って。どこか面白いとこある?」

25歳ぽっちゃり:「いやーーーたくさんあるよ!!!まずは中洲だね!!」

23歳細身:「中洲?あー聞いたことあるけどどんなとこ?」

25歳ぽっちゃり:「東京で言うと歌舞伎町みたいなとこなんだけどさ、東京の歌舞伎町に歩いてる女の子はかわいい子少ないんだけどさ、中洲に歩いてる女の子はさ、かわいい子多いんだよ!」

23歳細身:「へーそうなんだ」

25歳ぽっちゃり:「でも女の子声かけるなら天神のほうがいいかもね!あそこはもうかわいい子ばっかだよ!大学生の頃はもうしょっちゅう声かけまくってたからね!先生 声かける って英語だとどんな風に言えばいいのk ああ ask them out?なるほどね!でさっ!」

・・・・・おい、こいつらおナンパのこと以外一切話してないぜよ

・・・なのになんだ、この子たちの目の輝きようは。なんでちょっと上に目線をやって夢見がちに虚空を見上げているんだ。レッスン開始時点にはなかったこの肌のハリとツヤはなんだ

でもちょこちょこ文法や単語の用途を直してあげると、ノートを取った挙句ちゃんと一回リピートしてから白熱したディスカッションに戻るので、こちらとしては一切文句ない。

・・・ああ、そうか。こんな若くして日本有数の大手証券会社に現役採用、どう考えても勝ち組なのに、給料は平均よりはるかに多くもらっているのに、自分がどのくらいモテるのか早く試してみたいのに、あまりに忙しくてお金を使う暇も出会いを求める暇もないんだね・・・・!!ああっ・・・・!!!!

あっ そんなっ・・・そんなに目を輝かせたらっ・・・・・!!!なんてかわいい子達なんだキミ達は!!!!!!お兄さんはキミ達を全力で応援するよ!!!!!!!!瞳からそんな無垢な煌きを放ちながらナンパの話を夢見がちに語るなんて!!!!!

クラスが終わり、チャイムがなると、二人はおもむろに日本語でこうつぶやきました:「今日、一番楽しかったかもしんない

日本語がわからないフリをしないといけないワタシは、ニコリと微笑み、温かい視線を彼らに送りながら、「I had a lot of fun today guys, thanks.」と本心を語り、教室を後にしました。

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2010年11月24日 (水)

お久しぶりです・仙人です

こんにちは、お久しぶりです。英会話も音楽制作も両方お仕事をたくさんいただきまして、忙しくしていました。

もう英会話に関しては、教えるのに何の苦痛も感じない、なんらかの境地にたどり着きました。頭の中の考え方を最近少しずつ建設的、かつ楽観的に変えてみた結果、多少のことではストレスを感じないようになりました。月1~2くらいで自閉症を持った成人男性の生徒さんを教える機会があるのですが、他の生徒さんへの接し方ではうまくいかず、前はどうしたもんかと悩んでいましたが・・・自閉症に関する読書を少ししたところ、どうすればより効果的に教えることができるのか、いくつか案が浮かび、さらに彼がどういう考え方のプロセスをしているのかが少しわかった気がして・・・・こないだ教えたらつらいともなんとも思わず、アレ?楽しいクラスができました

仙人か

新しい生徒さんに会うのは大きな楽しみです。色んな人がいて、その人たちは色んな状況にあって、それを英会話の授業を通して知ることができるのがこの仕事の一番の楽しみ。こちらは生徒さんをなるべく話させる仕事なので、授業中は自分のことはほとんど話さず、相手の話を引き出し、間違えがあれば直し、より良い言い回しがあれば教える。そんなことを5年繰り返していると、気づけば様々な業界、業種のわりと深い知識を持っていることに気づきました。こうなると、ほとんどの生徒さんと仕事や生活についてさらに踏み込んだ話ができてしまいます。そうすると生徒さんからすれば、実際仕事で行うような踏み込んだ話の英会話の練習ができる-それが楽しくてしょうがないです。

僕は若すぎて見えるのと、日本人の名前をしていることもあって、初対面の生徒さんに会うと、「コイツほんとに教えられんのか」という目をされます。まだ教師としてのスキルが実際未熟だった3年前くらいまではそれが苦痛でしたが、今では全く気にならなくなりました。

もちろん今でも初対面ではそういう目で見られます。でも今は、クラス開始5分で惹き込む自信があります。「この人なら上手く教えてくれる、この人になら色んなことを話してみたい」と思わせる自信があります。そういう信頼を一瞬で得るのも、深い話を引き出すためにものすごく重要です。

そんなことを自分の頭の中で整理している間も、毎日おもしろい出会いがあります。そんな中から一つを抜粋すると-

次回に続く。

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