英会話

2010年4月30日 (金)

NZ帰りの彼はニュータイプ

4年生の慶応ボーイの生徒さんと、もう1年くらいの知り合いになります。

1ヶ月に一回くらいのペースで彼のクラスに当たってました。

大学でジャズバンド部にドラマーとして入っていて、ジャズドラムが叩けるという点が僕の個人的なツボなんですが、初めて会った頃はちょっとシャイな感じで、おとなしめの草食っぽいところが普段の自分と似てるなと(授業中の僕は超社交的・フレンドリーな人間に豹変します)。自分と似てる人を見つけると、つい何かしらの力になってあげたくなります。けっこう英語もできる方、というか飲み込みがものすごく早いので、時間が許す限りどんどん教えます。

ところで彼は、就職が困難な時期に卒業するのを避ける意味もあって、大学院に進学するという懸命な判断力をお持ちです。同級生が就職活動に身を粉にして勤しむ中、彼は1ヶ月間ニュージーランドにホームステイ・留学に行きました。留学するに当たって、行く前に色々な不安を僕に打ち明けてくれましたが、「是非行ってきて!!絶対タメになるから!!あと行ったら絶対日本人の友達作るな!無視しろやつらは空気だ!!空気だ!!!」とものすごく留学を勧めました。しかし彼の心配とは裏腹に、なんかホームステイ先のホストペアレンツにそうとう気に入られたらしく、1ヶ月余分に滞在してから帰ってきました。

彼が帰ってきて1週間後、僕が彼のクラスに当たりました。

するとどうでしょう。

体が日焼けしただけじゃなく、彼の雰囲気がもう自信に満ち溢れていました。英語も会話が普通のスピードでなんなくできるようになっていたし、なにより口から出す言葉に迷いがありません。

「多少間違っても、通じるんだ。」ということがニュージーランドに2ヶ月間住んでわかったようです。彼の場合、元から文法はほとんど間違わない方だったので、もう怖いものなしです。

本当に「覚醒」したとしか言いようがありません。もう彼がやっていた教材からは教えることがあまりなくなってしまいました。そこで、意図的に彼には難しい話題を振ったり、しゃべる時にネイティブしか使わないような話し言葉で会話しました。初めて聞く言葉や慣用句もたくさんあったことでしょう。

しかし、ニュータイプに覚醒した彼は聞いたことのないフレーズを初めて聞いた瞬間にその意味が大体想像できてしまいます。僕は彼が新しい知識を吸収したことを確認すると、彼にその新しい言葉を使った例文を作らせます。そして自分が作った例文がOKと判断されると、もうその瞬間から彼の脳内英会話手帳にインプットされます。次にその新しい言葉が使えそうな場面に出くわすと、彼はここぞと使ってきます。

この時、この大学生の眼、すっごい輝いてる。見るからに楽しそうです。

そうなると僕はうれしくなって、さらに新たな知識を投げつけます。コイツたった80分でどんだけ吸収するんだ!!!!こっ・・・・これがっ・・・・・・ニュータイプの力かぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

あっという間に80分が過ぎ、クラス終了。

「よくやった。キサマよくやった。」と教官気分に浸りながら教室を出ようとする僕に、慶応ボーイが英語で問いました。

慶応ボーイ:「服っていつもどこで買ってるの?そのカーディガンとか、いつも服かっこいいよね」

ワタシを喜ばすのもそこらへんにしとけぇ!!!!!!!!!このニュータイプがぁぁぁぁぁ!!!!!!

渋谷のパルコと新宿のルミネ2にあるアダムエロペですぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!

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2010年4月26日 (月)

リピートアフターミーをなめるな

今日は仕事が早く終わる予定だったんですが、横浜ランゲージセンターの講師が風邪らしく、急遽行ってくれないかと頼まれました。遠い・・・でも行きました。

横浜につき、レッスン開始の15分前に受け持った生徒さんのカルテに目を通します。

ほうほうどうやらもう2年以上は通っている方で、今レベル5の教材ですね。日常会話ならちょこちょこ文法や単語間違えるくらいでどんな話題でもけっこう喋れる感じかな、と今まで出会ったレベル5の生徒さんの能力に照らし合わせて、どの程度喋れるのかを想像します。初めて教える生徒さんのレッスン前は、こういう事を考えながらレッスンの準備をします。

そしてチャイムが鳴り、レッスン開始です。挨拶。・・・?なんか反応鈍いな、繰り返し挨拶。・・・おや?

レッスン開始5分くらいでわかったんですが、この方は教材のレベルだけ進んじゃって、実際の能力は教材に追いついていないタイプの生徒さんでした。人によって言語習得の早さと最適な方法、ペースに違いがあるので、こういうことは少なからずあるのですが、この方のケースは極端でした。

完全な文がほとんど作れません。

たとえば

Are there any restaurants around your office? (会社の近くにレストランはあります?)

と、このレベルなら特に考えもせずに普通に答えれて当然の質問をしました。

すると帰ってきた答えが、

生徒さん: 「No, but Shinbashi many.」

・・・・・・・え?

いやいや色々な言葉がたくさん抜けてて何を言おうとしてるのかいまいち・・・これ日本語に訳すと

直訳:「いや、でも 新橋 いっぱい」

ですけど。

ままままま、まだレッスン開始5分だからね!まだ英語モードに切り替わってないとかかもしれないしね!

お喋り好きなのか、生徒さんは続けてこう言いました。

生徒さん:「Go lunch, restaurants close, go Shinbashi, cheap and good many.」

・・・・・・・・・・・えー・・・・

直訳:(ランチ行く、レストラン閉まる、新橋行く、安いおいしいいっぱい)

コラァァァァァァァ!!!!!

名詞と動詞以外ほぼ何もかもがないじゃないかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!

僕:「ah...are you trying to say: When I go out for lunch near my office, most restaurants are closed, so I often go to Shinbashi, and there are many cheap and good restaurants?」(えー・・・会社の近くでランチしようとすると、お店ほとんど閉まってるのでよく新橋まで行くの。新橋には安くておいしい店いっぱいあるのよ。・・・って言おうとしてます?)

生徒さん:「Yes, yes. And....」

まてまてまてまてYesじゃなくて!!今僕が直した文リピートしてみないと!!次同じこと言おうとしたって絶対ムリじゃん!!!!

あ、なんだ伝わったじゃん。って思ってるの!?!?話の流れを読む+6年の講師経験+新橋の外食事情知識+αを動員してやっと何を言おうとしてるのか薄々分かる文でしたけど!!!?!??文!?!?!??

もうこの後80分、生徒さんが発する文らしきものほぼ全てを直し、鬼のようにリピートさせました。

こういうケースは残念ながら、リピートを徹底しない生徒さんと、直しやリピートを徹底させなかった今まで彼女を教えた講師たち、双方に原因があります。

講師側はおそらく、おしゃべり好きそうなこの生徒さんがしゃべっているのを間違いを直すことで妨げるのが悪いなと思ったり、あまりにも間違いが多すぎるので間違いを直しすぎて機嫌を害してはいけないとか、多すぎる間違いを直すのがめんどくさくなった等の理由で、直しとリピートをあまりしてこなかったんだと思います。

生徒さんはおそらく、会社で英語はほとんど使わないと言っていましたし、英会話はどちらかというと趣味で習っているようで、ただ英語でお喋りがたくさんしたい、という印象を受けました。

それならそれでいいんですが、この生徒さんはけっこう複雑なことを言いたいようで、それを文で表現するにあたって、能力が全く足りてない。

(歩いて新宿まで行こうとしたんだけど、近道っぽい道を通っていったら迷っちゃって、途中で見つけたホテルで道を聞こうかと思ったんだけど、渋谷から新宿まで歩いていこうとしてるって言うのが恥ずかしくて、結局あてずっぽうで進んでみたら、運よく新宿につけた。)

とかね!!!こういうことを言おうとしてるのはかろうじてわかったんですが、生徒さんが作った文:

I go Shinjuku, but want short cut, I way lost, hotel, hotel staff, ask way, don't want say Shibuya to Shinjuku walk, so I choice this, lucky, arrive Shinjuku.

はい直訳:(私新宿行きます、でもショートカットほしくて、私失くす道、ホテル、ホテルスタッフ、道聞く、渋谷から新宿歩く言いたくない、だからこれ選択肢、運いい、新宿つく。)

・・・・生徒さんを止め、自分だったらこの流れで何を言おうとするのかを頭で再構築して、早く直さないとまたどんどんしゃべってっちゃうので3秒で文に直し、生徒さんと確認。

Ah... are you saying: I was trying to go to Shinjuku on foot, but I tried taking a short cut and got lost. On the way there was a hotel, so I thought of asking someone for directions, but I didn't want to say that I was trying to walk from Shibuya all the way to Shinjku. So I just made a bet on some street, and luckily, I got to Shinjuku.

・・・・・これ全部リピートさせましたからね。

レッスンの最後に、今日みたいに文直されたら必ずリピート一度はしないと上達しませんよ、とはっきり教えました。僕の配属ランゲージセンターではないので、もう二度と会えないと思いますが、がんばっていただきたいものです。

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